週末の晴れた日、
白のファットボーイに乗る女が
国道134号線の稲村ヶ崎に差し掛かろうかとしたとき、
突然、稲妻が走った!
現れたのは風のトンネル
トンネルを抜けると、一軒のカフェが現れてきた・・・
白のファットボーイに乗る女の名前は優雨(ゆう)
♡優雨
こんにちは・・
ここのカウンターの席に座ってもいいですか?
♤マスター
いらっしゃいませ
ようこそ、風の中のカフェへ!
どうぞお掛けください。
あの白のファットボーイでいらっしゃったんですか?
♡優雨
え〜 ・・ 東京の向島から来ました!
♤マスター
遠くからありがとうございます。
高速で・・?
♡優雨
新湘南バイバスを終点で降りて
江ノ島を横目に見ながらやってきました。
♤マスター
そうですか・・
お疲れさまです。
♡優雨
いえいえ・・
私、体力には自信がありますから!(笑
バイクは2008年型 白のカスタムカラーのファットボーイ
1,584ccツインカム96Bエンジン 6速ミッション 重量 330Kg
ハンドルはそのままに
シートはやや低く細めのものに交換してある。
リヤタイアの幅が200ミリあり、かなり迫力がある。
♡優雨
アメリカンまでいかないけど
あっさりした酸味のコーヒーで
何か お勧めはありますか?
♤マスター
そうですね・・
キリマンジャロを浅煎りしたものをドリップでおとしたものは如何ですか?
酸味の旨味があってお勧めです。
♡優雨
では・・ そのキリマンジャロをお願いいたします。
♤マスター
お待たせいたしました!
♡優雨
マスター・・
この酸味・・いいですね
柔らかな酸味って表現したら・・いいのか
すごく飲みやすいです。
♤マスター
お気に召されましたか
ありがとうございます。
優雨は それから・・暫くすると
遠くを見つめていた・・
仕事はある塾の講師。
訳あって、離れて暮らす子供がいて
時折、相談に乗ってもらう歳の離れた彼氏がいる。
彼氏の名前は伊坂 浩二
優雨と歳の離れた彼氏の伊坂は
東向島にあるカトリカというお店にいた。
赤ワインを飲み、辛いパスタを食べたりしながら
談笑していた・・
突然、会話が止まった
別れようか・・
少し低い声で伊坂が切り出してきた。
以前から、
伊坂には九州転勤の話が出ていて、
病気の母親を連れていくかどうか、
悩んでいたようであった。
優雨・・
僕は優雨のことが好きだ!
でも、君には迷惑を掛けたくないんだ。
沈黙が続く・・・
優雨は作り笑いをしながら
店を出ていってしまった・・・
♡優雨
マスター
バイクでゆっくり走ると・・・いいところってありますか?
渚橋の信号を右折して、
葉山の御用邸までの通りは風情があっていいですよ・・・
♡優雨
・・そうなんですか・・・
さっそく行ってみます。
マスター
ごちそうさまでした!
また来ますね・・
コメント